剛州さん
 昔、カンコンキンシアターで一緒だった剛州さんが亡くなった。
 まず思ったのが、「ついに来たか」だ。高校の同級生や大学のサークル仲間もだんだん亡くなりはじめているが、カンコンキンの舞台で一緒だった人間では初。そういえば剛州さんは私より二つ年下なので、まだ70手前だった。
 若いっちゃ若いが、いい死に方だったと思う。両親はもういないし、長い寝たきりで子供に介護の手をわずらわすこともほとんどない。ガンなので亡くなるまでアタマもしっかりしていて、自分なりにちゃんと意識を持ちつつ死に向かいあっていけた。「延命治療はいらない」と明言した上でのお迎えだった。正直、うらやましい。特に親より先でなかったのが何よりだ。まことにうらやましい。私も今は、「親より先に死ぬ」ことと「体を壊したまま誰よりも長生きしてしまう」ことがコワイ。
 カンコンキンの第一回公演の稽古場、まだ関根さんはじめ出演者の面々が30そこそこで、何度稽古しても「もう一回」と疲れを吹き飛ばしてやり続けたナチュラルハイの状況の中に、私も剛州さんもいた。ルーさんやラッキィさんが「ここで浮かび上がらないと」と必死の形相だったのは忘れられない。あれもまあ、一種の「青春」だったのかもしれない。

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